濱の真砂は尽きるとも……の話

 何度も書いている私がサポーターをしている「まつたけ十字軍運動(まつたけ山復活させ隊)」が作業を続けている京都市内の山で先日、今年初めての松茸の発生が確認された。作業をはじめて7年の成果か、手入れした場所で4本も出たというので、ブログにその現場写真が作業している山の名前付きで掲載された。応援団として嬉しい限りということで、週明けに友人に見てごらんとすすめたら、なんと載っていないという連絡がきたではないか。
 びっくりして運動の世話役をしている友人に電話すると、早速、松茸泥棒が出たので急きょ掲載をやめたという。「初マツタケを見つけた」という文字も削ってあった。
 ひどい話ではあるが、これも人間の一面である。ひどい話ということでは、タイの大洪水に対する日本のマスコミを始め、日本国民の反応にはがっくりである。マスコミなど観光遺跡がどうなった、タイに進出した日本企業の被害とその日本経済への影響が心配だ、といった話ばかりだ。タイ市民の生活にどんな被害が及んでいるかは後回しである。日本よりはるかに貧しいタイ市民が、「3.11」の際に、どれほどの支援を私たちの国にしてくれたか思い出してほしいものだ。こんな身勝手で、無神経な国と国民が世界で信用、信頼されなくなるのは目に見えている。
                           (福士)