来年も諦め悪く書き続けようと

 ボクもささやかなサポーターをしている京都の「まつたけ山復活させ隊」の熟年たちの運動は今年で8年目である。雨の日も、カンカン照りの夏も、凍える日も、とにかく毎週30人前後のおじさん、おばさんが地元だけでなく、大阪、兵庫、奈良などから左京区岩倉の「手作り基地」のある山に集まり、何班かに分かれて幾つかの山の手入れをずっと続けている。
 枯れた松が目立ち、何十年も手入れされないまま足の踏み入れられないようなひどい状態になっていた山は今、美しい山に生まれ変わった。しかし、8回の秋が巡ってきたけれど、まだ松茸は戻ってはきていない。何回か発見した年もあったが、単発で後が続かなかった。一度、崩れた生態系はそう簡単には回復しないのである。
 それをよく知る彼らは諦めることなく、毎週の作業を、お互いの出会いを楽しんでいる。女性任せではなく、時々男たちもやる昼食づくり、作業後のお茶とお菓子も手作りである。紅茶だって自前の茶畑の茶葉から作るし、お米も耕されなくなっていた田んぼを借りて育てた自家米だ。
 そうやって失われかけていた里山の再生に取り組む彼らを知ったことは、ボクの喜びともなっている。とにかく、諦めの悪い彼らが好きである。
 もう1年以上もコメントは来ていないが、ボクも諦め悪く、来年も、このコーナーを書こうと思っている。もちろん、彼らのように良き仲間は欲しい、と思う。  (福士)