ボーイズビーアンビシャス!?

高3のとき、めずらしく図書館に行って読んだのだろうか。
クラーク博士の「Boys be ambitious」の後ろに
「for the attainment of all that a man ought to be.(続く…)」
というのがついているということを知った。
となると、「大志を抱け」と訳すのはどうもしっくりしない気が
ずっとしていた。
後半は、とても精神的、宗教的な表現のように思えたからだ。
そう感じたのには、わけがある。
彼が教えた北海道はアイヌの地であり、
アイヌの人たちは自分たちを
アイヌ ネノ アイヌ=人間らしくある人間」
と呼んでおり、クラークさんもその意味を知っていただろうから、
Ambitiousにいわゆる野心に近い意味を持つ「大志」以上の
精神の高さを表現しようとしたのではないかと思ったのだ。
この思いは、卒業して社会人になってもずっと続いていたが
解明できないままでいた。
それが最近になって、職場の良き仲間がインターネットで
あれこれ関連情報を山ほど集めてくれた。
それを読み解くと、どうも違うのである。
クラークさんが離日する際に言ったのは
「Boys be ambitious」だけ。
あとの言葉は農学校の卒業生たち何人かが
それぞれの思いで何年か後に追加したらしいのだ。
加えて、クラークさんは、鉱山開発など結構、
いわゆる山師的な人物だったようで、やっぱり
「大志」が似合うのかなと、自分を納得させたものだ。
それにしても、インターネットで手に入れられる情報量の多さには驚く。
しかし、それだけにそれを読み解いたり、結びつけたりと
料理し使う側の姿勢といったものが、これを
善悪どちらの利器にもしてしまうことを改めて感じた次第である。