井本元義くんが『ロッシュ村幻影』を発行

 井本くんが本を送ってくれた。『ロッシュ村幻影 仮説アルチュール・ランボー』(花書院・199頁・1800円)である。雑誌「季刊午前」に書いたランボーをめぐる3作に新たに「エピローグ」を加えたものだ。濃いグリーンの地にランボーが過ごしたロッシュ村の林の縦長の写真がレイアウトされているとても印象的な表紙の本だ。
 僕はランボーのことは、それこそ名前くらいしか知らないが、井本くんは10代半ばに先輩から「ランボー詩集」をプレゼントされて以来、ずっとランボーの作品にふれてきたというから、すごい。その彼が改めてランボー関係の本を何十冊も読み直し、フランスに長く滞在してランボーの足跡を訪ね、あれこれ調べて書いた本である。最初のあたりにランボー宮沢賢治が対話しているシーンが出てきて、賢治なら僕も少しは読んでいるから、この設定からランボーのことが少しだけうかがい知ったり、井本くんの思いを感じたりした。
 1日で読み終えたので、お読みになりたい方は連絡ください。お送りいたします。リレー式に出来るだけ多くの皆さんに読んでいただけたらと思っています。

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http://www1.u-netsurf.ne.jp/~AF100393/toronto/roshu.html