まだ書き方が分からず悩んでます
「3.11」の起きた2011年がまもなく「去年」になろうとしている。僕は、この出来事とのかかわりの中で、被災地の仮設住宅に独りで住むことになった90歳のAさんを知ることになった。
地元出身の彼は若いころ都会に働きに出て、定年後に帰郷した人だ。すでに身寄りはなかったが、奥さんと共に好きな海沿いの土地を買って家を建て、心豊かに過ごしていた。
その奥さんを5年ほど前に亡くしたものの、僕の友人たちとの交流もあって、友人のほうが励まされるくらい元気にされていた。
そんなAさんをも津波は襲い自宅は流された。何とか助かったAさんだけれど、仮設暮らしは厳しい。
僕はAさんに年賀状を書きかけているのだけれど、どう書いたものか何日も書けないまま26日となった。これはもう、直接お目にかかりに行くしかないかなとも思うが、これまた我が人生が試されているみたいで決めかねている。 (福士)