恵みの雨を実感

 本題の前に前回の補足です。同窓会の懇親会に44回、54回はゼロと書きましたが、その後、64回の学生が2人きていたことがわかりました。これからに期待しましょう。

 通勤路の傍を砂押川という半ば人工的な小川が流れている。ちょうど駅のところで本流の柏尾川に合流する。こっちの川には海からボラが遡上するし、そこそこ水量もあって多数のウがアユを追いかけたり、不動の姿勢で哲学者風にジッとたたずんで、これまた小魚を狙うアオサギゴイサギがいる。それに、美しいカワセミも見ることができる。
 そしてなにより、5月になると、雨上がりの後、この本流から多数のコアユが砂押川にまで上って来るようになったのを2年前に発見したのである。それだけ水質が良くなったということでもあり、毎朝、体をキラリと旋回させて川苔を食む姿を見るのが楽しみだった。
そんなへんてこなおじさんに「何がいるのですか」と尋ねる人がいるので、少し解説しては、ニヤリとしていた。

 ところが今年は、5月の雨量が少なく、もともと水量の少ない砂押川なので合流地点の水深が浅く、小さなアユでも遡上できなかったようで全く姿を発見できずにいた。そこに降った15、16日のそこそこの、しかし久々の雨らしい雨だった。
 17日の朝、もしやと思いながら道々足を止めて覗いていたら、いたのである。1カ所だけで、それも数十匹とこれまでより格段に少ないけれどアユの姿を確認できたのである。
 これで今年も落ちアユの季節まで楽しめそうだ。  福士