友あり、ビールを持って来る。良きかな!

盆休みの多い中、暑い暑い事務所で大事な原稿が来るのを一人待ちながら、自分の原稿書きでも大汗を流していたところに、友の電話である。これから来るという。
少しだけ冷房を入れて待つことしばし。酒ならなんでも詳しい彼は、冷えたベルギー製のホワイトビールと一緒にやって来た。大きな国ではないけれど、ビールにうるさい国民だそうで種類はきわめて多いとか。ホワイトビールはその一つで、たんぱく質の多い小麦も使うので少し白く濁るのが名前の由来。味はさわやかで僕には合ったが、彼は「これはイマイチだ」と結構うるさい。
つまみでも出そうかと言うと、「それもいいが、まずはこれと一緒に」と出してくれたのが、なんとモンブラン。これが「それなりに合う」ということを知った。そんなこんなで話の弾んだ楽しい夏の午後だった。
しかし、その後、原稿は待てども来ず、自分の原稿もはかどらず、暑さが一層こたえた夜となった。             (福士)